ソフト開発会社JIEC(4291)の株価が倍になる条件

  • 東証二部 4291
  • EVAレポート
  • 2017年12月27日

成長シナリオ次第で、株主価値は277億円。バリューギャップは160億円

ソフト開発会社JIEC(4291)を投下資本、超過利潤価値、成長価値などに分解する超過利潤(EVA法)によって分析した。業績や将来見通しなどをベースに試 算した結果、株主価値は277億円と推計することが可能である。5年程度で売上高が167億円、営業利益が15億円、10年程度で売上 高が182億円、営業利益が16億円,投下資本の売上高比が現在の73.2%で一定推移となる前提である。株主価値と時価総額のギャップ は160億円であり(時価総額の138%)、期待形成によってはアップサイドあり。

インターネットの浸透やIotの普及により今日の情報システムは様々なプラットフォーム上で構築され、稼働している。

急速に普及し誰もが使うようになったインターネットは今や単なる情報検索のためだけでなく、生活用品の購入やチケットの予約などより生活に密着した存在となっている。

この現状において、インターネットを利用して入力されたデータがその後の発券、清算、在庫管理など様々なシステムにおいて円滑に処理されなくてはならないと、JIECは考え、こうした問題を解決するには、情報システムだけではなく、時にはビジネスプロセスも視野に入れた「統合」が必要である。と同社HPで謳っている。

JIECは1985年、CSK(現SCSK)と日本IBMの合弁企業として発足したソフト開発会社で、SCSKの連結子会社である。

ソフトウエアの基盤関連技術が強みで、企業内に散在するシステムを統合するエンタープライズアプリケーション統合など、基幹系大型ソフト開発を得意とする。過去の顧客には銀行、生損保、証券などの金融を始め、運輸、旅行業界の企業がいる。

IT業界において人工知能、Iot、フィンテック、ビッグデータ等の技術要素が注目される中で、顧客の要求水準の高度化にJIECが長年蓄積してきた難度の高い大規模なシステム構築の経験によって応えることができることを投資家にアピールすることが株価上昇のきっかけとなるだろう。

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